介護保険について
介護保険は2000年4月に施行された社会保険の一種で、高齢者や障害者が周囲の介護・介助を必要になった際に、社会保険から対象サービス利用の補助を行う仕組みです。
健康保険から派生した社会保険のようなもので、45歳以上になると強制加入になります。
少子高齢化が深刻で、施設介護から在宅介護に方向転換するために制定された保険です。
介護保険の認定
介護保険を受給するには、以下の認定を受ける必要があります。
要支援1
自立した日常生活が可能だが、入浴や排せつなど一部に介助が必要なときがある
介護予防サービスを受けることで生活機能の維持または改善ができる可能性が高い状態
要支援2
日常生活はほぼ自立しているが、時々介助が必要なときがある
介護予防サービスの利用により、状態の維持や改善が見込まれる状態
要介護1
歩行や立ち上がりが時々不安定で介助が必要
食事や排せつがほぼ自立して行えるが、時々あるいは一部に介助が必要
要介護2
歩行や立ち上がりに支えが必要
食事や排せつに介助が部分的に必要
要介護3
体調が優れないと自力歩行が困難
排せつや身の回りの世話、立ち上がりなどが自分でできず全面的に介助が必要
認知症に伴う問題行動が見られる
要介護4
歩行困難で日常生活の多くで介護を必要
意思の疎通や問題行動や見られる
要介護5
ほぼ寝たきり以上
必要に応じて認定申請を行い、認定調査員が訪問してヒアリングや状態観察を行い、認定審査委員会で要介護認定を行う仕組みです。
認定区部に応じて定期的な見直しが行われます。
まずは役所や近隣でケアマネージャーがいる施設に相談することから始めてください。
要介護認定によって、月額支給額の上限が決まります。
2018年5月の法改正によって、年収によって自己負担額が1~3割に変動するようになりました。
介護保険料
介護保険料は自治体ごとで料率が異なり、収入に応じて変動します。
およその保険料相場は以下の通りです。
年収80万円以下 | 2,500~3,000円/月 |
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年収120万円以下 | 3,000~5,500円/月 |
年収200万円以下 | 6,500~7,500円/月 |
年収300万円以下 | 8,000~9,000円/月 |
年収400万円以下 | 9,000~10,000円/月 |
年収600万円以下 | 10,000~11,500円/月 |
年収1,000万円以下 | 11,500~13,000円/月 |
年収1,000万円超え | 13,000円以上 |
低所得者は課税対象の有無で介護保険料が大きく変わります。
過疎化が進んで財政難に陥っている自治体はさらに大きな負担になる場合もあります。
介護保険で受けられるサービス
- デイサービス、通所リハビリ
- 訪問サービス(介護、看護、入浴、リハビリなど)
- 各種指導サービス
- ショートステイ
- 福祉用具貸与、購入
- 住宅改修
- 施設 (介護老人福祉施設、介護老人保健施設、介護療養型医療施設、介護予防特定施設)
- その他、地域密着型サービス
介護保険受給者は必ずケアマネージャーが付いて、状態や環境に応じて適切なサービス利用の選定相談を行っています。
介護保険サービスの利用はケアマネージャーが必要性を認めるものでないといけません。